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アーサー王伝説舞台写真2アーサー王伝説舞台写真1Story ここは12世紀ヨーロッパ。舞台はグレートブリテン島の大国ブリタニア。
イギリスの歴史を変える事となったある少年の物語。皆様にほんの少しだけお聞かせ致しましょう。

この国を治めていたのは名君と名高い王“ユーサー・ペンドラゴン”。王とその妻イグレイン王妃は人々に慕われ、
代々、王に受け継がれてきた『聖なる宝剣エクスカリバー』の加護により国は繁栄をきわめておりました。
このエクスカリバー ただの剣ではございません。かの魔法使いマーリンが全ての力を注ぎ込み鍛え上げた魔法の剣なのです。
その剣は一振りで山を薙ぎ倒し その鞘は身に着けるものを不老不死にするとされ、歴代の王がこの『エクスカリバー』を継承してきたのです。
「大いなる力は 破壊のためでは無く 守るための力である」と平和の象徴として大切にされてまいりました。

しかし、長きに渡り繁栄し続けた栄光の歴史は、無残にも悪辣な力によって侵略を繰り返してきたサクソン軍に脅かされることとなるのです。
サクソン軍を率いるのは闇の魔術師モーガン。奇襲をかけられたブリタニアの兵数万に対し、サクソンの兵60万。
モーガンは闇の魔術の力で農民だけでなく老人、女、子どもに至るまで戦争に駆り立てたのです。
ペンドラゴン率いるブリタニア軍は必至で城守するもあえなく落城。
何としても、あの残虐非道なモーガンに強大な力をもつエクスカリバーを渡さぬよう、
王は城の地下にある祠へと妻と子、数人の家臣を連れ急ぎました。
そして 我が意思を受け継ぎ国を治めるにふさわしい者が現れるその日まで
エクスカリバーが再び目覚める事がないよう 最後の祈りを込め、
封印の大岩にエクスカリバーを突き刺し封じてしまったのです。

ブリタニアはモーガンの手に落ち民は苦しい生活を強いられました。いつの日か真の後継者が現れこの国を救ってくれると信じて・・・
さぁ、本日皆様にご紹介いたしますのは あのブリタニアとサクソンの争いから15年後のstory。

アーサー王伝説~エクスカリバー物語~ 是非ともご期待ください。

 

登場人物≪ページ移動します≫

円卓の騎士~Knights of Roundtable~

アーサー王という名が最初に見られるのは今から900年前。12世紀中ごろジェフリー・オブ・モンマスによって描かれた 古代イギリスの権力者達を記した“ブリタニア列王史“にその記述がみられます。その後、15世紀中期トマス・マロリー著『アーサー王の死』によって世界的に有名になります。

王となったアーサーは、マーリンの助言により、不思議な力を持つ石で円卓を作りました。これは『身分や地位の差はなく、ここでは誰もが等しく同等である』という教えからなるものでした。上座を作らず、その円卓を囲む人々は全て平等であると王自らがいうのです。

この助言によりアーサーは多くの優れた騎士たちと肩を並べ、立派に国を治めたと伝えられています。聖剣ガラティーンを振るい 空に太陽が輝く限り 決して傷つくことのない頑強な肉体を持つと伝えられている“太陽の騎士ガウェイン”。聖剣アロンダイトを携え 見目麗しい容姿を持ち 数多の異性を虜にしてきたという“湖の騎士ランスロット”。 彼らをはじめとしてガラハッド、トリスタン、ガレス、パルシファル、モルドレッドなど、名だたる騎士たちがこの円卓に名を連ねました。彼ら一人一人にも また人間味あふれる物語が描かれています。この円卓の騎士と呼ばれる精鋭たちは、13人であったと伝えられることが多いのですが、文献によっては25人、150人、果ては300人であったという伝承も残っています。その中には円卓の騎士の息子や共に戦った王の後継者、またアーサー王の息子なども名が記されています。円卓の騎士として新たに加わるには 以前の騎士より勇気と武勲を示さねばならませんでした。円卓にふさわしくない騎士がその座に付けば、たちまち円卓にかけられたマーリンの魔法により弾き飛ばされてしまったといわれています。

そもそもアーサー王は史実としての実在性を疑う声も多く、アーサー王の居城であったキャメロット城についても、日本における邪馬台国のようにイギリス国内でいくつかの候補となる遺跡が見つかるなど、未だに全容が解明されていません。だからこそ“伝説の王アーサー”は歴史ロマンに溢れる最高の人物といえるのでしょう。

 

魔術~Witch-Scientist~

ジェフリー・オブ・モンマスが“ブリタニア列王史”に描いた魔法使いマーリンのモデルは実在したと言われています。ある物語では、かなりの高位である高僧であったとか はたまた、戦いで主君を失った悲しみに暮れた武将が野人化するうちに予言の力を得たとか。似たような野人予言者の伝説は、スウェーデンやウェールズ地方、スコットランドなどに数多く存在しますが、なかでもウェールズ地方ではその謎の預言者はMyrddin(マルディン)と呼ばれていました。これをラテン語にした名がMerlinusすなわち、「マーリン」となったのではないかと言われています。

この書に描かれた魔法使いの偉業はもちろん ジェフリーがつくりだしたファンタジーが多いのですが、古く中世では魔法使いたるものが確かに存在していたのです。しかし魔法使いなんて本当にいたの?と思う人がいるかもしれません。この時代には 科学や数学、薬学、天文学や占星術といった未知の世界に対するものへの恐れや憧れがありました。薬草を煎じたもので傷を治したり、雲や風の流れを研究し明日の天気を読みあてたり、星の動きを観察し季節や時期を知らせたり、今では当たり前のような出来事や知識は 彼らの努力や優れた能力によって見い出されたのですが、それを知らぬ者にとっては脅威となってしまったのです。こうして、これらに精通する人々は 魔術師や錬金術師、預言者などと呼ばれ、彼らの多くが謎に満ちているため中世ヨーロッパにおける魔女狩りなどの悲しい歴史を招きました。しかし またその側面では飢饉や争いの絶えなかった時代の人々の希望ともなったのでした。

さて、魔法使いの定番と言えば・・・白く伸びた長い髪とひげ、大きなローブを羽織り、頭巾をかぶって、蛇をかたどった杖を持つ老人。こう想像する人が多いのではないでしょうか。それは、まさにこの物語で描かれたマーリンの姿そのものです。後に私たちが目にする多くの物語で描かれた魔法使いの原点は、このマーリンなのだと私は思っているのです。